なぜ「子どもゆめ基金」ができたのか 経緯から見えてくる「矛盾」

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政府の事業仕分けで「廃止」とされてしまった「子どもゆめ基金」。

無駄だとされていますが、それでは、なぜこの基金が生まれたのでしょうか。
その経緯を追ってみました。

そもそも子どもゆめ基金は、「子どもの未来を考える議員連盟」が子どもの未来のために有意義な基金の設立を発意し、同議員連盟が中心となって検討を進められてきたのを受け、平成13年4月に創設されたものです。

ホームページに構成している議員のリストがありますが、ここには当時与党だった自民党だけでなく、民主党や共産党の議員も名前を連ねています

この議員連盟の働きかけに応じ、国会で子どもゆめ基金を創設するための法案「独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センター法の一部を改正する法律案」が議論されました。

まず衆議院で議論され、付帯決議がついて、可決されました。
付帯決議の内容はこちらをご覧いただきたいですが、

「青少年教育に関する団体の規模に関わらず地域に密着した草の根的な団体に対して格別の配慮をすること。」

など、大事なことが盛り込まれています。
(30万円以下なら簡単な書式でOKにしてるのは、この決議に由来するのでしょうかね。)

続いて参議院で議論され、採決が行われました。
採決の結果はこちらで見ることができます。
自民党だけでなく、民主党なども賛成し、「賛成票187 反対票9」で可決。法律が成立しました。

ところで、この法律の名前に注目してください。
独立行政法人国立青少年教育振興機構の前身である、独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センターの法律の改正なのです。
つまり、「事業仕分け」で「なぜこの団体(=独立行政法人)で行わなければならないのか!」などと厳しく追及されていましたが、実は、国会で「子どもゆめ基金は独立行政法人でやりなさい」と認められて、はじまったのです。

今書いたことは、平成13年の国会での議論のこと。
たった8年前のやり取りなのです。

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もともと超党派の政治の働きかけで始まった「子どもゆめ基金」。
8年前に国会で議論され、独立行政法人で行うことを民主党も含む超党派で賛成、可決され、始まった経緯をまとめました。
それが、政権交代したからといって、いきなり「費用対効果」を持ち出されて、「国でやるべき意義が見られない」なんて意見まで出ながら「廃止」の結論。

こんなんで本当にいいのでしょうか。

子どもゆめ基金を利用していない人たちからは、
「助成されていた人たちが騒いでいる」「今の時代にあわない」
...というように映っているかもしれませんが、決してそうではないのです。
この経緯を読んで、あまりに筋が通ってないと思いませんか?

子ども会など地域に密着した草の根的な団体が財政的に厳しい中、これらを応援することを大真面目に議論し、始まったのは、一体なんだったのでしょう。
その違和感が根底にあることを、ぜひご理解いただきたいです。

結局振り回されているのは、「地域に密着した草の根的な団体」なのではないでしょうか。

PS というか、記事を書いてて気づきました。
「子どもの未来を考える議員連盟」に、事業仕分けであれだけ天下りうんぬん叫んでた蓮舫議員が名前を連ねているではないですか...

(はっちー)

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コメント(6)

拙文にご意見をいただき、ありがとうございました。
基本的には政権交代直後のパフォーマンスだと了解しているつもりなのですが・・・廃止対象になった当事者の気持ちがわかる今回の結果でしたね(笑)

支援対象として無視できない成果をあげるしかないですね。がんばりましょう♪

亀レスですが、蓮舫議員が「子どもの未来を考える議員連盟」に入ったのは当選後でしょうから、2004年以降ということになると思います。

平成13年(2001年)には属していませんから、大きな矛盾というわけではないですね。

事業仕分けの初日午前だったのが、本当に運が悪かったとも思います。官僚も仕分け人も慣れないうちであり、しかもパフォーマンスは出さねばならないということもあったのではないでしょうか。

>coccoさん
確かに、この作業で、ひとつひとつの事業について、同じような思いの人がいるんでしょうね。スーパーコンピュータ関係とか、毛利さんが怒ってたのとか…
前向きな話として、やっぱり今の活動をがんばらないとですね!!

>ぴーさん
ご本人の気持ち的にはそうかもしれませんね。
ただ、事業仕分けで一緒に廃止とされた、子どもの読書活動や子どもゆめ基金を最大の成果とうたっている議員連盟にいて、あの場で「国でやる意味がない」などとするのは、いかがなものでしょうかね…。
その辺の整合性が図られてないと、場面場面で変化するのでは困ってしまいます。

ゆめ基金を使わせていただいて「自然観察会」を行っています。今回の「必殺仕分け人」の早業に唖然としています。まるで、リンゴ1個を採るためにリンゴの木を根こそぎ引っこ抜くというような荒技が通って良いのでしょうか。先日来古い友人達と語り合って「ごまめの歯ぎしりの会」を作ろうとしています。色んな方々と共に、この基金を立ち上げられた議員も含めて、せめて異議申し立てを行いたいと思います。あまり時間はありませんが、一緒に声を出してください。
宮本吉雄。

こどもゆめ基金を活用して体験活動をしてきたものです。
基金の助成事業のうち「教材開発」は、私も費用対効果は不明だと思いますので廃止していいと思います。
また、体験活動もあまりに非効率、煩雑な手続きにうんざりしました。外郭団体による運営体制には改革が必要です。

「基金を改革して、より成果を出せる基金に生まれ変わらせよう」という活動でないと、一般納税者からは、全く理解されないと思います。

基金側も、まず、自らを謙虚に振り返らないと、社会から浮いた運動になる危険性があると思います。

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このページは、はっちーが2009年11月14日 01:00に書いたブログ記事です。

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